黙って聞いてた早苗さんが呟いた…。
「冷めきってたって何…?私は…好きだったよ?」
「…そうか?」
「そうかって何よ…」
ムッとしたような早苗さん。
「早苗…俺と一緒に居て楽しいって思ってたか?」
「…え?」
「お前、俺の前であんま笑わなくなったよな?」
「……」
「それどころか、いつも不満ばっかり。デートコースも俺の言動にも…」
「…そんなこと…」
気まずそうにうつむく早苗さんに、
誠くんは真っ直ぐ早苗さんを見て言った。
「俺は…そう感じてたよ?楽しくないんだろうな、早苗はって…」
「だって…誠変わったもん!外でデートは面倒だとか、恋愛映画は嫌だとか…」
「そうか?でも全部してたよ?お前が望むから…でも態度が嫌だとか…」
「だって…嫌々なのがわかるんだもん!」
「何でかな…いつからすれ違ったんだろう…」
深く溜息をつく誠くん。

