…押し倒されて、
強引に唇を塞がれたり、
胸をまさぐったり…




そんな風にされるんだって思ってた私は…


ふわっと暖かいぬくもりに包まれた…



一瞬、何が起こったのかわからなかった。



私…抱きしめられてる?




ベッドの隅に私を座らせて、
私を優しく抱きしめてる陸くん。


私を抱きしめる腕に力が増す。

陸くんの肩が震えてる。



「泣いていいよ…」

「え?」

「もう誰も居ないから、ここには俺しかいないから…」

「……」

「人目なんか気にしないで泣けばいいよ。抱きしめててあげるから」



暖かいぬくもり。

優しい言葉。




私が、外で泣くのを我慢してると思ったんだ。



だから部屋へ連れてきてくれて、

人目を気にせずに、泣けばいいって…


私を抱きしめる君の肩が震えてるのは…

君も泣いてくれてるからなんだね…