私は退院してから、陸くんと一緒に、あるお寺に行った。


水子を供養してくるそこは、
この辺では有名な場所だった。

産む事の叶わなかった赤ちゃん。



あんな事があって、授かった命だったけど、
でもやっぱり、あの子は私の赤ちゃんに代わりないから。



「いつかさ…」

「うん?」

「いつか俺達子として産んであげよう?きっと戻ってきてくれるから」

「うん、そうだね」


繋いだ陸くんの手が暖かった。




きっと、また会えるよね?

キミとさよならした日。



キミは私にメッセージを残してくれた。


ママはちゃんと愛する人を見失わなかったよ。

私が、愛する彼と一緒になった時、
きっとまた帰ってきてね?

約束だよ?