近づくごとに、僕の狂気が膨らんでいく。
一撃で倒せる相手なら、そこまでの男。
「僕を強くさせろよ」
狂気に満ちた世界が、僕を侵食し始める。
甘粕を出来るだけ素早く倒すため、歩きながら能力を開眼させた。
甘粕の周りには纏わり付くように、白い空気が存在している。
十メートル。
五メートル。
甘粕は気付いていない。
一気に距離を詰めるべく地を力強く蹴って、暴走列車の如く甘粕に近づいく。
背後から、甘粕の頬の辺りに存在する白い空気に目掛けて拳を放つ。
しかし、殺気を感じ取ったのか、甘粕はサイドステップで回避する。
僕が通り過ぎる時に見た甘粕の目は、血の色に染まっていた。
「君は大胆だね」
僕のほうを振り向きながら、笑っている。
「終わりだと、思うな」
足に力を込めて踏みとどまり、白い空気を纏った石をトウキックで蹴り上げる。
石の剛速球は甘粕の顔を射抜くために襲いかかった。
甘粕は回避しようとしたが、石のスピードが勝っていたらしく、頬をかすっていく。
「君はためらいがないな」
甘粕はポケットから取り出したハンカチで頬を抑える。
「お前こそな」
「おや、君は見ていたのかい?」
僕は答えない。
「残念だが、あれは人じゃない。単なるゴミ掃除にすぎないよ」
人を殺す事に躊躇いがないのは、人を人とも思っていないからか。
「お前は自分を神とでも思っているのか?」
「彼らのレベルが低すぎるんだ。だから、ゴミ扱いされても文句は言えない」
ハンカチを頬から離し、人を人と認識していないような冷たい眼で僕を見据えた。
「さて、ここで質問がある。君に生きる資格があるかどうか。YES OR NO?」
一撃で倒せる相手なら、そこまでの男。
「僕を強くさせろよ」
狂気に満ちた世界が、僕を侵食し始める。
甘粕を出来るだけ素早く倒すため、歩きながら能力を開眼させた。
甘粕の周りには纏わり付くように、白い空気が存在している。
十メートル。
五メートル。
甘粕は気付いていない。
一気に距離を詰めるべく地を力強く蹴って、暴走列車の如く甘粕に近づいく。
背後から、甘粕の頬の辺りに存在する白い空気に目掛けて拳を放つ。
しかし、殺気を感じ取ったのか、甘粕はサイドステップで回避する。
僕が通り過ぎる時に見た甘粕の目は、血の色に染まっていた。
「君は大胆だね」
僕のほうを振り向きながら、笑っている。
「終わりだと、思うな」
足に力を込めて踏みとどまり、白い空気を纏った石をトウキックで蹴り上げる。
石の剛速球は甘粕の顔を射抜くために襲いかかった。
甘粕は回避しようとしたが、石のスピードが勝っていたらしく、頬をかすっていく。
「君はためらいがないな」
甘粕はポケットから取り出したハンカチで頬を抑える。
「お前こそな」
「おや、君は見ていたのかい?」
僕は答えない。
「残念だが、あれは人じゃない。単なるゴミ掃除にすぎないよ」
人を殺す事に躊躇いがないのは、人を人とも思っていないからか。
「お前は自分を神とでも思っているのか?」
「彼らのレベルが低すぎるんだ。だから、ゴミ扱いされても文句は言えない」
ハンカチを頬から離し、人を人と認識していないような冷たい眼で僕を見据えた。
「さて、ここで質問がある。君に生きる資格があるかどうか。YES OR NO?」

