攻撃範囲からいえば負けている。
ここでカウンター狙いは難しいが、出来れば成長に繋がる。
残り数センチ。
眼でナイフを追い続ける。
「ふ!」
鼓動が最高まで高鳴ったのと同時に手を出す。
タイミングを合わせた受けはナイフの側面を小掌で弾き、顔が前へ出てきたところに拳を入れた。
カウンターだけあって、能力を使わずとも後ろへ吹っ飛ぶ。
「ふう」
少しでも遅れれば、胸に刺さっていた。
「やるなら続けるぞ」
少し息が上がってきたが、興奮のほうが勝っている。
勢いが衰えている残党はかかってくる気配がない。
「やらないのか?」
二人に近づこうとすると、足元に何かが飛んでくる。
地面に弓矢が斜め45度ぐらいに刺さっていた。
もう一歩進めば、足に穴があいていたことだろう。
「耕一さん、今日は目的を果たせたと思いますよ」
渚は弓を構えて、僕を射ようとしている。
「進めばどうなる?」
「試してみますか?」
「面白い」
弓矢の速度に対応できるかどうか試してみたい。
しかし、渚は僕の楽しみを奪うかのように弓を下ろす。
「戦意のない相手との闘いは無意味です」
「確かにな」
公園の中には増援を合わせると10人が横たわっている。
時間を考えれば、通報されていてもおかしくはない。
「桜子を頼んだ」
先ほど起きたかと思った桜子だが、再び気を失っている。
「少しでも近づけば犠牲者を増やす」
不良二人を睨みつけると、怯えながら静かに頷くだけだった。
ここでカウンター狙いは難しいが、出来れば成長に繋がる。
残り数センチ。
眼でナイフを追い続ける。
「ふ!」
鼓動が最高まで高鳴ったのと同時に手を出す。
タイミングを合わせた受けはナイフの側面を小掌で弾き、顔が前へ出てきたところに拳を入れた。
カウンターだけあって、能力を使わずとも後ろへ吹っ飛ぶ。
「ふう」
少しでも遅れれば、胸に刺さっていた。
「やるなら続けるぞ」
少し息が上がってきたが、興奮のほうが勝っている。
勢いが衰えている残党はかかってくる気配がない。
「やらないのか?」
二人に近づこうとすると、足元に何かが飛んでくる。
地面に弓矢が斜め45度ぐらいに刺さっていた。
もう一歩進めば、足に穴があいていたことだろう。
「耕一さん、今日は目的を果たせたと思いますよ」
渚は弓を構えて、僕を射ようとしている。
「進めばどうなる?」
「試してみますか?」
「面白い」
弓矢の速度に対応できるかどうか試してみたい。
しかし、渚は僕の楽しみを奪うかのように弓を下ろす。
「戦意のない相手との闘いは無意味です」
「確かにな」
公園の中には増援を合わせると10人が横たわっている。
時間を考えれば、通報されていてもおかしくはない。
「桜子を頼んだ」
先ほど起きたかと思った桜子だが、再び気を失っている。
「少しでも近づけば犠牲者を増やす」
不良二人を睨みつけると、怯えながら静かに頷くだけだった。

