家の外は、もう、完全に夜。


私は、歩いて5分くらいの場所のコンビニに向って歩き始める。


ブオゥ~ン、ブオゥ~ン、ブオゥ~ン


私の後ろから、もの凄い爆音が聞こえてきた。


(・・・ハァ~・・・もう、うるさいなぁ~・・・)


近所迷惑を考えない爆音に機嫌の悪い私はイライラする。


次第に、私に近づいてくる爆音。


(・・・これって・・・)


そして想像通り、爆音を響かせているバイクは私の横で止まった。


(・・・やっぱりね。)


「ルミちゃん、こんな時間にどこ行ってるんだよ?」


バイクに乗っていたのは、山下コウだった。


「・・・コンビニ。」


私は、コウの言葉にそっけなく答える。


「ルミちゃん、この時間にこの辺りを女子高生がひとりで歩くのは危ないよ!」


このコウの言葉で私は初めて、コウの方を見る。