私は、出来たばかりの友達の言葉を断るわけにもいかず、コウに紹介しようとするが、「悪いけど、俺らの族、硬派が売りだから。」とそっけなく、さくらと美咲を相手にしなかった。


その様子を見ていた黒髪の長髪の田村ジュンと名乗った男が笑っていた。


「・・・あの、ルミさん。私、もう帰らないといけないから。」


後ろから、マイが私に声をかけてきた。


「あ、うん。1人で大丈夫?」


「うん、タクシーで帰るから。・・・あと、山下くんもありがとう。」


マイは、山下コウに軽く頭を下げて帰っていった。


「あれ?コウ、マイのこと知ってるの?」


私が、少し顔の紅潮したコウにたずねる。


「・・・ちゅ、ちゅ、中学の時の同級生だよ。」


かみまくりながら、コウが答える。