「ひかりにお礼が言いたいんだって。」
レオが何かモーガンとしゃべった後、あたしの方を向いて言った。
「お礼なんて。そんな大したコトしてないから。」
あたしの言葉にレオがまたモーガンに何か英語で話しかけた。
そんな彼を見ながら、かっこいいなぁなんて思ってしまう。
生まれてから小学校時代をアメリカで育った彼には、当たり前のコトなのかもしれないけど。
英語の時間も英語の先生より発音の上手い彼に、惚れ直してしまいそうになる。
あたしはいつからこんな単純でバカな女になったんだろう。
惚れない自信はあったのに。
特にレオみたいなヤツには。
でも彼は、何かが違うんだ。
何なのかは分からない。
知れば知る程好きになる。
嫌いだった分、知れば知る程、あたしの方が見た目だけで人を判断してたんだと気づかされる。

