“ライブ初日の成功を祝って、カンパーイ!”

みんなのグラスが重なり、その後グラスに注がれたビールをグイッと飲む。

終わった後の楽しみ。

バーじゃなくて、日本式の畳の部屋の貸し切りは初めてで、なんだか新鮮だ。

バンドメンバーとスタッフの他に、ザックの親戚だと思われるさっきの男の子と、あの女の子もいた。

あとはその男の子の両親であろう、男の子に良く似たおじさんと、可愛らしい日本人のおばさんが、ザックと楽しそうに話しをしてる。

ザックもかっこいいけど、この男の子のお父さんも相当かっこいい。

2人並ぶと絵になるなぁなんて、あたしはぼーっと眺めていた。

“今度は彼?不倫はさすがにヤバいんじゃない?(笑)”

そんな声に振り向くと、ライアンが笑ってた。

“ライアンこそ、あの女の子いるじゃん?よかったねー、奪っちゃえば?”

あたしの言葉に、ライアンがあたしに抱きつく。

“だぁかぁら、アレはそーゆー意味で言ったんじゃないって。オレにはモーガンだけなのっ!”


“そこっ!いちゃつくんなら、外で2人でやってこいって。”

ライアンとあたしを見てたショージが叫んで、みんながあたし達をからかう。