「な、何言ってんのっ!」
「何、何?」
「なんだよ?」
マリカの耳打ちに、あたしが大きな声で返したもんだから、しゅうちゃんとレオがあたし達を不思議そうに見る。
「何でもなーい、女同士のハナシ♪」
マリカがそう言って、男達はあたし達の話を追求するのを辞めた。
見られてたんだ、アレ///
そう思ったら急にものすごく恥ずかしくなって、あたしの顔がみるみる赤くなってる気がした。
「ひかり?大丈夫?」
「えっ!?」
ぼーっとするあたしが、レオの吸い込まれそうに澄んだ瞳に映りこんだ時、またフロアのライトが消えた。
途端に観客から歓声があがる。
ギター音が響くたび、鼓膜が破れそうなほどの歓声。
暗闇で何も見えない中、ドラムの合図で演奏が始まり、ステージ上が一気に明るくなった。
今までにない歓声に包まれながら、またあたしは興奮と熱気の渦に飲み込まれた。

