「悪いけどあたしも絶対アンタには惚れないね。」

ついつい思ってもない憎まれ口をたたいてしまうのは、あたしのひねくれた性格のせい。

素直になんかなれない。

だって、素直になんかなったって、レオがあたしを選ぶ事なんてないんだから。

「ひかりは別だよ。お前はさぁ、なんか心の目とかで人を見てる気がすんだよね。なんかさ、その瞳には人と違うもんが見えてんだよ。ひかりが見たオレってかなりブサイクな男かも(笑)」

レオの言葉に、あたしはなんだか恥ずかしかった。

あたしだって外見が全く気にならないワケじゃない。

しかもレオに惚れてるワケだし。

ただそんなことを言うレオの中のあたしは、なんだか汚れを知らない純粋だって言われてるみたいで、そうじゃないことが恥ずかしくて、少し惨めな気分にもなった。