「じゃあ、どーしたら信用してくれるわけ?」
「ってか、無理だから。しつこいね、アンタも。いいじゃん、他に女なんてレオなら選びたい放題なんだし。」
「オレはマリカがいいの。それ以外の女なんて、興味ねぇし。」
「あたしが落ちないからムキになってるだけじゃん?それを好きって勘違いしてるだけだから。」
マリカはそう言うと自分の席へと戻っていった。
隣の席のあたしとレオが残る。
「はぁあ。こんなに頑張ってんのに、オレ。手ごわいなぁ。」
「アンタにしては珍しく最近遊んでる女を見ないもんね。」
チクチク痛む胸を無視して、あたしは軽く言う。
「そうなんだよ、マジ携帯のメモリーまで消して今までの女は切ったのにさ。ありえねぇ。」
レオがうなだれる。
そんなレオの姿を見て、世の中やっぱ不公平だなんて思ってしまう。
マリカのコトは好きなのに、時々羨ましくて、妬ましい。
全てを持って生まれてきた彼女に、手に入らないモノなんてあるんだろうか?

