「ね、レオのおじさんがボーカルのザックなんだよね?めちゃくちゃかっこいいよねー、紹介してっ☆」
マリカの声でふと我に返る。
何コイツと出会った時のコト思い出してんだろ、あたし。
「ザックっていくつよ?あたし達のお父さんとかと同じぐらいでしょ?」
あたしは少し呆れぎみにマリカを見る。
「そーだけどぉ。ザックは別♪全然そんな歳に見えないし、かっこよすぎ。」
「えー、目の前にもいい男いんだけど。オレにしとけって☆」
レオがマリカに誰もがときめいちゃいそうな笑顔を向ける。
なんでだか心臓がチクって痛んだ気がする。
ありえない。

