“ごめんなさい、何か嫌なこと聞いちゃった?”

ライアンが少し戸惑い気味に言う。

“大丈夫♪しょうがなかったの、別れるしか道はなかったから。最初から分かってた事だったのに、本気になったあたしはバカね(笑)”

そう言って笑う彼女。

胸が苦しい。

“…バカなんかじゃないです。人を好きになる気持ちは、コントロールなんて出来ないもの。”

そう言ったあたしを、ライアンが隣で静かに見つめる。

彼女がバカなら、あたしは大バカだ。

今だに彼が忘れられないなんて…