「でさぁ~」


「ありえなくね!?」


「それ、ないからぁ~!!」


クラスが賑やう中、私は独りで本を読んでいた


人は苦手


だから独りでいい


そう思いながらまたページを捲る


すると今度は女子たちが黄色い声を張り上げた


な、何?


顔を上げて見てみると、廊下に数人の男子が歩いていた


ネクタイの色からして同級生


誰だろ・・・


「やっぱ、柏木くん兄弟がチョーかっこいい!!」


「えぇ~。絶対宮澤くん兄弟がかっこいいぃ~!!」


あの人たちカシワギとミヤザワってゆーんだ


でもどっちがどっちなんだろ・・・


ま、いっか


私にかんけーないもんね


再び本に目を戻した時だった


「やっほぉ~!!オレのお姫さんたちは元気かなぁ?」


一人のチャラ男らしき人が教室に入ってきた