先生にキス〈4〉

私は、そーっと席を立つと、花束を持ってゆっくりと教壇の方に歩いていく。


みんなの視線をあちこちから感じて緊張しちゃうよ…。


私は、黒板の方を向いて待っている先生の正面に立った。




「先生、もう大丈夫です。こちらを向いて下さい。」

女の子の声で、先生がこちらを向くと…


「えっ……和丘…?」


驚きながら私を見る先生に、緊張で目を泳がせてしまった。


先生……、私じゃなくて花束に先に驚いて欲しかったんだけどな…。


そんな反応しちゃったら、みんなに私たちの関係がバレちゃうかもしれないじゃないですか!