「みんな、今日は卒業おめでとう。何だか、ついこの前、みんなと会ったばかりのような気がしてたけど、もう卒業なんだよな。」
しみじみと話す先生に、女の子たちからは、啜り泣く声も聞こえる。
「これから、みんなには、それぞれ新しい旅立ちが待っている。不安もたくさんあると思うけど、楽しいこともたくさんあるから、自分を信じて前に進んで行けよ!みんななら、きっと輝く未来が待ってるって俺は信じているから。」
先生が話を終えると、一人の女の子が立ち上がった。
「先生、ちょっとだけ黒板の方を向いてもらっていいですか?」
「こ…黒板?じゃあみんなに背を向けるってことか…?」
女の子が頷くと、突然のことでビックリした先生は、首をかしげながら黒板の方に体を向けた。


