「先生って数学得意だったんですか?」 「ん〜、得意ってほどでもないけど、わりと好きだったなあ。」 そっかぁ…。 案外、私の最初に感じた先生の印象も間違ってなかったんだな…。 「よし!幸歩の髪、乾いたよ。」 話をしているうちに、いつの間にか髪は綺麗に乾いていた。 「先生、ありがとうございま……ひゃっ…!」 ソファーから立ち上がりながら、お礼を言ってる途中で、視界がブレたかと思うと、私は先生に抱きかかえられていた。