「幸歩を独り占めしたい…。」 私の耳に触れてしまいそうなほど唇を近付けて囁く先生に、もう体は溶けそうなくらい熱い。 このままじゃ、この玄関で私……消えてなくなっちゃいそうだよ…。 「先生……そろそろ昼食の時間ですよ…?お腹…空いていませんか?」 とりあえず、心臓のバクバクを落ち着かせたくて、話題を変えてみたけど… 「ん?まだ平気。今は幸歩で心が満たされてるから。」 先生は、私のおでこにコツンと自分のおでこをあてると、ギュッと強く抱き締めた。