「何、オチって…」
「そのまんまの意味だよ」
「わかんない。」
本当わかんない。
「それより、もう昼休み終わるんだけど。屋上行かない?」
「うん…行く。」
彼にそう言われ、私達は屋上にでる。
風が気持ちいい。
彼がフェンスのとこまでスタスタと一人で歩いていく。
何故かつってる私に彼は振り返り、手招きをする。
彼の隣に行くと
「手、出して」
言われたとおり手をだすと
カーディガンのポケットに突っ込んでた右手を出し、私の手の平に何かを置いた。
それは一瞬でわかる、冷たく固く金属のような物で。
目を手にうつすとそれは鍵だった。
「………」
彼に無言で目線を送る。
すると彼は優しく柔らかく笑って、
「約束でしょ」なんて言うから
凄く嬉しくなったんだ。
さっきの事なんてすっ飛んで、この瞬間に意識が集中する。
「ありがとう。」
「うん」
どうしよう。
嬉しいよ。
自然と顔がにやける。
なんなの、この気分は。
