彼と目が合う。
何度もある事なのに毎回慣れない。
この感覚。
誰でもない、蓮、君と目が合うとなの。
すこしの沈黙を破り彼が口を開いた
「俺達、やっぱり似た者どうしだったね」
あ、そうだ。
似た者どうしって君が私に言ったよね。
最初は名前だけだと思ってたのに、
「……そう、だね。」
君は気付いてたのこんな事も?
「良かった。…玲は、名前だけとか可愛い事言うんだもんな。違うって言ったじゃん?」
可愛い事って………。
やっぱからかってるの?
違う。これは彼の天然だ。
「うん。だってあんな少しの時間だよ?わかんないって」
「でも、俺は分かったよ。」
私だって分かったよ。
瞳が同じ色を持たないこと。
「……。」
彼を見つめる。
「何がとか、確信した事じゃないけど。そう感じた。」
「………。」
「それに俺、普通じゃないんでしょ?」
彼は笑う。
「…そうだった。」
「そんなハッキリと。」と彼が言う。
この場所が好き。
屋上だから?
この空気に安心する。
屋上だから?
違うね。
でも駄目。気付いちゃ駄目。
