「座らない?」
そう言いながら彼は腰をおろす
「…うん。」
だから私も彼の横に少し距離をおいて腰をおろした
スカートから足を出してるもんだから、屋上のコンクリートが時下に当たる。
春の屋上のコンクリートは少し冷たかった。
私は彼の顔を見れず真っ直ぐ前を向いたまま。
こっそり、ゆっくりと彼に気付かれないよに目だけを彼に向けてみる。
また。
あの瞳だ。
彼の瞳はやっぱり綺麗。
だけどそれは表面だけで…
だから時々見落としてしまいそうにもなる、彼の瞳に命がないくらい真っ暗になることを。
これはきっと私だから気付いた事。
だって
似ているから。
あの瞳。
私のと同じだもの。
