ハントウメイ



は?

超絶美少女って……

テンション高すぎ。

なんかもうダルいや。


「………。」


「そんな二人が一緒にいるんだもん!しかも二人ともあんまり学校来ないみたいだし、それで今日一緒にいるからさ」

「そりゃーうたがうよね」

「だよねー。」

「女の子と滅多に話さないあの蓮くんだしね。」



あぁ、もうわかったから。

何か本当にダルくなってきた。


「藤崎さん本当に蓮くんとは何もないんだよね?」


「…ないよ。なにも」

本当にないよ。

「でもさー。あの蓮くんが話してるってよっぽどじゃない?」
また話しを誰かが盛り上げようとする。

はぁ、どんだけ…

「確かにねー。」
誰かがそれに乗っかる。


「藤崎さんは、あの!藤崎さんだしねー。」

「だねー、あの!噂ね藤崎玲さんだもんね!」

「しかも、いつも無表情だから何考えてるかよく解んないよ」

「確かに!笑わないの?」

「うん!無表情で美少女って人形さんみたい」



あぁ、始まった。

まただ。こんなの。



「ちょっ!ちょっと皆ー、」
一人の子が焦ったように口をひらく。

やっぱりどのグループにはフォロー役は必要だものね。

「藤崎さん、ちっ違うよ。違うんだよー。皆テンションあがっちゃってさー、それに褒めてるんだよー」



……褒めてる?何を?

美少女や人形を言う事が?


それより話しずれすぎでしょ……



もういいや。

もういい。



私はまた表情を変えずに何となく見つめ

一生懸命に私にフォローをする彼女の言葉を無視し、立ち上がる。