「えっ? 大城くんって……」
バカ兄貴の如何にも頭が悪そうな声は静かだった生徒会室にバンバン響いてる。
それを聞いた乙部のはっとしたような声。
……ヤバい。
俺が寿梨が好きだってコトがバレてしまう!
あっ、言っちゃった。
こんな土壇場で認めちゃったよ……俺。
「ぅ……ぁ……」
寿梨が好きって観念した上に速攻本人は愚か、この場の全員にバレてしまいそうなこの状況。
それでもパニくらないぜ、って奴が居るなら是非とも弟子入り志願したいくらい……頭ん中が人生最大のピンチにテンパりまくってる。
乙部が二の句を継いでしまう前に取り繕いたいのに、声ならぬ声で口をパクパクさせるばかり。
アカン……もう終わりや俺。
使ったコトもない関西弁が出ちゃう程頭真っ白な俺に構わず、
「俺的にはキミだったら嬉しいかなーってとこなんだけど、正解?」
目の前の兄貴は真横に居た君原妹の右手を取り、にっこりと惜しみない笑顔を向けていた。
どうやら、君原妹を寿梨だと勘違いしてるらしい……。
っていうか希望的観測だな、これは。

