一通りプリントに目を通した会長は、
「当日まで非公開は構わないが、一応担任と生徒会には内容を知らせるように伝えてくれ」
寿梨にプリントを返しながら淡々とした口調で、要点を述べていく。
その一字一句を聞き漏らさないように、会長を見上げて何度も頷いた寿梨。
そしてやっぱり、気になって寿梨を見てる俺。
んで、ニヤニヤ不気味に笑う那津。
……見てんじゃねーよ、バカ那津。
口パクで言ったら、今度は生暖かく笑われた。
イチイチ腹立たしい奴め……。
「あーっ! そうだ!」
プリントを受け取った寿梨が扉に手を掛けようとした瞬間。
バカデカい声を上げた那津が、にまっと満面に笑顔を貼り付けて椅子から立ち上がる。
なんだか嫌な予感がするのは俺だけだろうか……。
扉の前でキョトンとした女子たちの向かいで、眉を顰めた会長も多分一緒のことを考えたに違いない。
那津を見る目が端から疑いの眼差しになっている。

