「お粥食べられそうかしら?」
そう言って君原妹はお盆の上に載せた小さな土鍋から湯気のあがるお粥をよそい始める。
その光景を見つめながらまだ頭が混乱から抜け出さない。
なんでここに居るのか……。
俺に対して怒ってるんじゃないのか……。
聞きたいけど口が上手く動かないまま、ただただ君原妹を凝視し続けていた。
「食べなくちゃ薬が飲めないわ。ほら」
「…………」
動揺した俺の心情なんてそっちのけで、君原妹はいつもの調子でグイグイとお粥を掬ったスプーンを差し出してくる。
なんなんだよコイツは……。
なんでこんないつも通りなんだよ……。
……こっちは一晩中悩んだってのに。
寝付けないくらい悩んで熱まで出したカッコ悪い俺を揶揄して、仕返しでもしようってのか。
君原妹の考えてるコトがわからなくて、差し出されたスプーンからふいっと顔を背けた。

