せっかく朝食を削ってまで君原妹の為に作ったってのに……。

バカコンビのせいで全て水の泡になってしまった。


「……ちょっと背中を押すだけのつもりだったんだけど」


「ちょっとタイミングが悪かったかな~にゃはは」


さすがのKYバカたちも最悪の空気を察したらしく、気まずそうに苦笑いしてる。


もう那津のにゃははって笑いに怒る気力もねぇよ……。


誤解を解こうと再び君原妹を訪れる勇気も出ない。


「えっ!」


「大城……サンドイッチ」


苦笑いをするバカコンビを引き連れ、渡せなかったサンドイッチ片手に意気消沈して戻った俺を目を円くした会長と寿梨が出迎えた。


事情を聞くなりKYバカコンビは会長にお説教を喰らい、せっかく作ったからってサンドイッチは寿梨が君原妹に持って行ってくれた。


それが吉と出るか凶と出るか。


精根尽き果てた今の俺には全く検討も付かないことだった。