男子、恋をする


仕方なくおにぎりを渡しに行ったくだりから説明をする。


情けないのとか恥ずかしいのとか寿梨への未練とか……雑念すべてをかなぐり捨てて打ち明けること10分。


「あの……だったら、朝食用に食パンとサラダの材料、あるけど」


「えっ!」


頭を抱える俺に救いの手を差し延べたのは奇しくも寿梨だった。


食材があったことに絶望から希望を見出だした俺が思わず顔を上げれば、


「あ……の、それなら……サンドイッチが作れると、思うから」


注目を浴びた寿梨が恥ずかしそうに俯きながら、怖ず怖ずとサンドイッチの作り方を教えてくれた。


食材が人数分しか無いおかげで明日の俺の朝食はお預けになったが…………まぁ仕方ない。


どうせなら人一倍分食べた那津の分をって思わんこともないけど、言ったら器が小さいとかなんとか言われ兼ねないから飲み込んどいた。