男子、恋をする


急に不機嫌になるなんて、仮にも好きなヤツに取る態度じゃねぇだろ。


「知るわけ無いだろ、そんなの」


どうせ気まぐれに流行りにでも乗ったってのがオチに決まってる。

君原妹らしくない気もするが、アイツだって一応年頃ってヤツなんだろ。


なんて得意顔で予想を口にしてみれば、


「澪斗がジュリエットちゃんの笑顔に惚れた笑顔フェチだからだよ。そんなのもわかんない?」


「っ!?」


めちゃくちゃ呆れ果てた顔をした那津が、溜め息混じりに俺の肩をバシッと強く叩いた。


な、なんだよソレ……。
確かに俺は寿梨の笑顔に惚れたけど。


だからって君原妹の奇行が俺と関係あるかなんてわからない。


「……なんでそんなこと」


「決まってるじゃない。大城くんが寿梨に好かれようと足掻いてたみたいに、鮎花だって大城くんに好かれようと頑張ってたってこと」


俺が笑顔フェチ(らしい)だからって、柄にも無いことするなんて……。

そんなことしたって俺が気付かなきゃ意味無いのに。


報われるかわからん努力するくらい……俺が好きなのか?