昨日の無理矢理触らせてきた件もあって、俺の君原妹に対する警戒心はピークに達する。
それを知ってか知らず知らずか。
「わざわざ見に行かなくて良いじゃない……。寿梨と飛鳥の姿なんて」
ポツンと呟かれた言葉に硬直した体が余計にガチガチになった。
いつになくしおらしい声色……今までにないパターンだ。
これはきっと俺が油断したところをガツンと突き落としてくるに違いない。
こうなったら駄目元で強気に出るしかない!
「わたし……」
「や、やめろ! またそうやって俺をからかう気だろっ」
「…………」
言い返した俺が意外だったのか。
満を持して言い放った俺の言葉に最凶のポーカーフェイスが驚いたようにこちらを見上げてる。
君原妹の珍しい表情につい勢いづいてしまった。
「だから苦手なんだよっ。俺、おまえのこと」
常日頃からずっと思っていたせいか。
気付けば言うつもりのなかったことまでも口にしてしまっていた。

