「だ、だいたい! あれはお前が無理矢理俺の手を!」
「あら。わたしが言ってるのは猿渡くんよりマシって言われた乙女心のコトよ」
「なっ……!」
「……何と間違えたのかしら、大城くん?」
「~~~ッッ!」
ハ、ハメられたー!!
あんな言い方されたら誰だって胸……いや、アノコトだって思うに決まってるだろっ!
ニンマリと嫌味に笑う君原妹から真っ赤に上気した顔を思い切り逸らした。
やっぱりコイツに関わるとろくなコトが無い。
もう何を言われたって無視だ。
金輪際コイツとは関わらない!
気持ちを切り替えようと何度か深く息を吸いながら舞台の方へと足を進めていく。
「オッス澪斗!」
舞台裏で思いがけず足止めを喰らった隙に、いつの間にか正面から舞台に上がっていた那津が爽やかに手を振っていた。
……どうやら那津の方は珍しく大人しいらしいな。

