男子、恋をする


今日一日で俺の身に降り懸かった男子の性(あくまでも“さが”と読む)に動揺してるとも知らずにはしゃいでる兄貴がめんどくさい。



放っとけば直に飽きて出て行くだろうと思って無視を決め込む。



そしたら、


「よぉし! じゃ、兄ちゃんが差し入れしてやろう!」


何を思ったのか、こう言ってポンと手を打つなり張り切って財布をジーンズのポケットから取り出した。



何を張り切ってんだか。
たまにこう、兄貴ぶりたがるんだよなーコイツって。


「たった一泊の合宿だから差し入れなんて別に……」



気を遣わなくていいって断ろうとしたその時だった。



「一泊なら……3つもあれば大丈夫か」


「なっ……!!」



財布から取り出したカラフルな色の袋が連なったそれに思わず目が点になった。



そしてすかさず背中に飛び蹴りをかます。



「何やってんだバカッッ!! んなもん要るかぁ!!」


「合宿だぞー!! こんなチャンスに使わなくてどうすんだよっ!」


「使うか!!」


「ちぇっ」



顔を真っ赤にして怒る俺に背中をさする兄貴は不満げに唇を尖らせた。