寿梨のことを思い出してクールダウンした隙にベッドから立ち上がり、明日からの合宿の準備に取り掛かることにする。
て言っても一泊だけだから大した荷物が要るワケじゃないけど。
いつの間にか俺のプリントの持ち物欄には那津の字で“UNO係”って書かれてた。
広げたプリントを見ながら仕方なく机の引き出しからUNOを探してると、
「澪斗ー。飯出来たって」
ノックも無しにずかずかと兄貴が入って来て思わずそちらを睨んだ。
相変わらずデリカシーが無い奴だ。
だからあんな繊細な膨らみを持つ女子たちに触れても平気で居られるに違いない……。
部屋に入って来た兄貴に頭の中で愚痴ってた筈が、
「ッッ……」
思いがけずにまた左手の感触を思い出して頬が上気しそうになる。
それを掻き消そうとブンブン首を振った俺に構わず、
「えっ、何? おまえら合宿すんの? いーなー」
ベッドの上に置いたプリントを目敏く見付けた兄貴が楽しそうな声を上げた。
……めんどくさい奴に見付かったな。
今はコイツの相手をしてられる程心に余裕が無いってのに。

