「優等生の大城くんと特に仲良しだなんて光栄だわ」
「なっ! いつの間に……」
いつの間にか背後には、裁縫道具を片手にポーカーフェイスを貼り付けた君原妹が立っていて。
棒読みのお手本にしたいくらい声に抑揚が無くて怖い……。
棒読みっていうかむしろ、“なんでわたしがアナタと仲良しなのよ。寿梨のポイント上げたいからって否定しないなんて厚かましいわ“って言葉の代わりに切れ長の二重が俺に訴えてくる気さえする。
絶句する俺の肩にポンと手を置き、
「いつでも頼りにして頂戴ね? 全力で力になるわ」
ポーカーフェイスの代わりにニンマリと食えない笑顔を浮かべていた。