男子、恋をする


いつから居たんだコイツっ!?

まさかさっきの君原妹に指パクされたの見られたんじゃ……。



「どうしたの寿梨」


「あの……今後のスケジュールとか話したいから、作業あるなら生徒会室でって……飛鳥くんが」



そんな俺の不安を察したのか。

寿梨の対応をしていた君原妹がチラリと俺に目配せをした。


……まぁ。
あんな場面に出会したら寿梨がこんなに平然としてるワケないか。



「わかったわ。……それにしてもヒロインに使い走りさせるなんて飛鳥はダメ会長ね」


「あ、鮎花ちゃん! これはわたしがやるって……言ったから」


飛鳥くんが悪いワケじゃないよ。



なんていつに無くハッキリと喋る寿梨がちょっと必死に見える。


それがなんだか複雑な男心……。


なんていうか、会長を庇う姿が意地らしくて妬けてくる。



「じゃあ悪いけど、裁縫道具の貸し出し許可貰ってくるから先に戻ってて。はい」


「えっ。ぅわっ」



淡々と言い放った君原妹が布の山を俺の腕へと強引に押し付けた。