ー親愛―






初めての夜勤




三上さんと年配の女性の相田さんと私の3人




夜の7時から始まった




“夜勤は疲れるのよ…”




詰所で相田さんは カサカサの手にハンドクリームを塗りながら 独り言のように呟いた




“だけど、まだまだ元気じゃないですか?”




ニコニコと屈託ない笑顔で ピアスの穴の開いた耳を触りながら三上さんは言う




私はそんな2人のなんでもない日常のやり取りを見ていた




そこに急ぎ足で押し車を押しながら 入所者のおばあちゃんが“ちょっと、浜砂さんの様子がおかしいの!”と 慌てふためいた




私達3人は急いで 浜砂さんの部屋へと向かった