ー親愛―





“大丈夫そうで、安心した”


大和が ホッとした顔でしゃがみ込む




“で、お前達の乱闘の原因は…”


施設長が ニコニコして私を指差す




“まあ……なっ”


シンも しゃがみ込む




“………俺。アイツに会いに行こうと思うんだ”




和やかな空気が 一瞬にして、ピンと張り詰めた空気になる




“マリアさんか…?”




“…ああ”




《マリア》その名前に聞き覚えはないけど、シンが一度結婚した人だと 察しがついた




私は 何も聞いてない




…会いに行くなんて…




“悪りぃ。八重”




いつもの お決まりの台詞




“な、なんでいきなり。今さら、その人に会って、どうするんだよ”




私に変わって大和が 少し荒立った口調でシンに聞く







私には 分かっていた






それが何の為か…