「ごめんね、桃ちゃん。あいつは早瀬叶。口は悪いけど、バスケ一筋のいいやつなんだ」 そうですか、と返事をすると、既に叶はバスケットボールと共に駆け出して行った。 ほんとにバスケ一筋なんだ… 「ところで桃ちゃん。僕のお願い、ひとつだけ聞いてくれるかな?」 問いかける瞳が妙に艶っぽい。 神に見つめられて、あたしは思わず「はい」と答えずには居られなかった。 「……ヘルパー、やめないでね。」 にっこりと微笑を浮かべる神に、あたしはもう逃げられない事を悟った。