「桃ちゃんは僕が案内しとくから、蓮は行って。また寮長会議に遅れたら、生徒会長に怒鳴られるよ」 も、桃ちゃん!? 思わず突っ込みたくなる気持ちをこらえ、一向に慌てた様子のない蓮に目を向ける。 どこを見るわけでもなく、ただぼんやりとした瞳が印象的だと思った。 陽だまりのような蓮の金髪が見えなくなり、視線を戻すと、神はあたしをじっと見つめていた。 「あの…、何か…?」 あたし何か変なことでもしたかな…?