私、高岡美羽。聖青葉高校一年生。

まぁまぁそれなりに名の知れたちょい有名校。
そこに、私は春から通っている。






顔を洗った私は朝食を摂ろうと、「こんなギリギリにご飯食べて間に合うの??」とブツブツ言っているお母さんを素通りし、パンと飲み物を持って席に着いた。




「美羽、また寝坊かよ??」

と先にテーブルについて朝食を食べている兄の弘志―みんなからは弘(ひろ)と呼ばれてる―が話しかけてきた。



「…遅刻しなきゃ寝坊じゃない……」

朝は低血圧でなかなか頭が起きない私は、適当に弘をあしらう。

「……めちゃくちゃ言ってるし。まだ、頭起きてないのかよ…お前、よくそんなんで聖青葉行けたな」


呆れる弘を無視してぼそぼそとパンを食べ始める私。