どれくらい経ったんやろ??
ようやく彼女は落ち着いた。
「ありがとう。なんかすっきりした。」
ヒナ「そうか。よかった。」
「よかったら聞いてくれる??」
ヒナ「いいで。」
そう言うと彼女は
話し始めた。
「あのね、あたし記憶障害なの。」
「記憶障害??」
なんとなくわかってたけど改めて聞くと、やっぱり聞き返してしまう。
「うん。自分ではわからないんだけど、
考えてみれば小さい時のこととか、全く覚えてなくて。
小さい時のことだけじゃなくて、
最近のことも。
自分の住所、家族。もちろんテレビで活躍されてたであろうあなたのことも。」
