今日のパーティーは父さんの知り合いの、人の会社のパーティーらしい。


父さんの知り合いなら今日のパーティーはまだましなほうか……


そう思いながら服を着替えているとノックが聞こえてきた。


「はい」


それに返事をすると母さんが入ってきた。


「セツナ準備はできたかしら」


「あともう少しですね」


笑顔でこたえると


「…ごめんなさいね。こんなはやいうちから会社のことに関わらせて」


とても悲しそうだ。


父さんと母さんはよく俺に謝る。


別に母さんたちのせいじゃないのに。


そう仕向けてくるのは周りの奴らだ。


「大丈夫だよ、母さん。それに今日は父さんの知り合いなんだろ?」


「ええ、あちらの方はとてもいい人よ」


やっと母さんは笑顔になった。


母さんも褒めるのだから本当にいい人なのだろう。


「準備出来たら下に行くから待っていてください」


「わかったわ。急いではいないのだからゆっくりで大丈夫よ」


そう言って部屋を出て行った。


母さんの話のおかげでだいぶ気分は浮上した。


「あとは、相手方の子供がどうかだな……」

年の近い女だったら最悪だ。