突然の出会い

子供だからって侮っちゃダメだね…


まぁ、ご飯食べさせたし問題無いか。


「じゃあ、何ケーキが食べたい?」


「いちごぉ~」


ショートケーキでいいのかな?


今いる場所から少し離れた所にケーキがある。


人も多くなってきたし茜ちゃんを連れて歩くには少し歩きづらいな。


「茜ちゃん、俺はケーキ取って来るから少し待っていてくれる?」


「……ひとり?」


不安そうな顔でコチラを見つめてくる。


「すぐ帰ってくるからね」


かわいそうだけど俺一人で行ったほうがはやくケーキを取ってこれる。


「……うん」


茜ちゃんはうつむいて頷いた。


「じゃあ行ってくるね。絶対ここから動いちゃ駄目だよ」


そう言って俺はケーキを取りに行った。


周りに俺に話しかけたそうなやつらがいたが、話す隙をあたえないようにしながらケーキを取った。


せっかく今日は煩わしい思いをしなくてすむのに誰が隙をつくるか。


今日は茜ちゃんと一緒に居て癒されているから、汚れた世界に触れたくはない。


ケーキを持って茜ちゃんの元へ帰ると茜ちゃんは大人たちに囲まれていた。


……親戚か?


少し離れた場所から会話を聞いてみた。