突然の出会い

茜ちゃんはかなり気に入ったようで勢いよく食べている。


しばらく茜ちゃんが食べているのを見ていた。


…………


形が崩れてくるとまだ茜ちゃんには食べづらいようだ。


上手くライスをすくえなくなってきている。


「……う~」


眉間にシワをよせてライスと格闘している。


かわいいなぁ♪


ずっと見ていたいけど泣きそうだから。


「茜ちゃん、スプーンかして。俺が食べさせてあげるよ」


「うんっ」


茜ちゃんはすぐにスプーンをわたしてくれた。


俺は散らばったライスを集め、スプーンですくった。


「はいっ、茜ちゃんお口あけて」


「あ~」


茜ちゃんは口をあけ、俺がすくったライスを食べた。


そのあとタマゴも俺が食べさせることになった。


「おいしかったぁ」


ひとしきり食べて満足したようだ。


なんとかご飯系を食べさせるのに成功したな……


俺は、茜ちゃんはケーキのことはもう忘れていると思っていた。


……しかし、それはあまかった……


「けーき!」


茜ちゃんは満面の笑みで俺を見上げてきた。


……子供は単純って認識は間違いなんだな……