ケビンとさくらはホテルの近くのビーチにあるカクテルバーで夕焼けを待っていた。

そこへ、監督が明日の打ち合わせに来てもらえるよう、伝言があった。

ケビンはさくらに部屋へ帰るように言ったが、さくらは夕焼けを待ち焦がれていたので、しぶしぶさくらひとり残して打ち合わせへと向かった。

今日のバハマの夕日は明るいサーモンピンクだった。

それも少しずつ何色にも色を変えて、海の色とブレンドしていく。
それは人が特別な人と出会ったときに似ている。海も夕日を拒むことなく受け入れて、黒く揺らめく『無』へと戻っていく。

そして次の朝、そこからまた始めるのだ。