ホテルの部屋に帰って来た。

王子にも
忠告メールを打っておいたし
彼は彼で上手くやるだろうさ。

入り口の明かりで
奥を少し照らす。

ベッドの隅っこでは
シアが
スヤスヤと眠ってるらしい。

余程、
今日の生放送が堪えたのだ。

携帯を枕元に置いたまま・・
着信?

暗闇で
青いライトがチカっと光った。

別に悪気があって
開いた訳じゃない。
本当にナニゲだったのだ。

メールはサクヤからだった。




件名:オツカレ!

『シアぁ~!! オイ×3!!
凄いぞ、You Tubeに早速
入ってたぞィ!!
観てやったー♪
カチンコチンのシア!!
いや~イイモン観たな~。
後でチェックしてみな!

あー、それと。
東京ってトコは
危ないんだから独り暮らし
ってのは賛成できないな。
俺んちにくればいいんだ。
and お土産はタコヤキで!!』




送信は・・消してある。

シアは俺の所を出て行く
つもりだった・・?

なぜ?

シアのベッド脇に腰を降ろし、
閉じた瞼にキスをした。


その真意はまだ解らない、

だけど・・そのショックは
大きかったんだ。