「そんなピルを使うなんて・・
幾らなんでも早すぎるよ?」
"ソウル・ブルー"も公開中で
大当たりしているし、
"13番街・・"の2作目も既に
撮影準備に入っているらしい。
「・・今、もしもそんな事に
なったら大変だからって・・
スタッフにも言われていて。」
単刀直入に、日本に帰る前、
"ボーイフレンドはいるのか"
と、聞かれてスタッフの1人が
彼女に薬をくれたらしい。
「でも、こんなに良くない
薬だとは思わなかった・・。」
500mlのペットボトルを片手に
フー・・と大きな溜息を車の
助手席で吐き出していた。
俺は少しホッとして、彼女を
首ごと抱き寄せ頭に口付ける。
だって、イザと云う時の為に
初めて使ったと云うんだから。
普段、常用している薬はない。
勿論、酒も飲まないから
効きが良すぎるんだろう・・。
大体、処方箋もないのに
持病の有無も訊ねないで
そんなキツイ薬を未成年に
持たせるなんて・・
向こうの業界人の常識を疑う。
薬の飲み合わせが悪くて
死んでいる例もあるってのに。
そんな事故もなくて良かった。
そして・・
シアに俺以外のオトコが
いないって判ったし・・!
「でも、
本当に帰らなくていいの?」
「ええ、
ミネラル・ウォーターのお陰
か、随分ラクになったんです。」
「だけど、物好きだよ?
那須に会いたいなんて。」
「ふふ、また皆で一緒に
朝ごはん食べたいんですよ。」
顔色も随分、良くなってきて
車内のヒーターで火照ってる。
姫のご所望とあらば仕方ない。
初めて此処に来た時みたいに
家の前で彼は
寒そうに両手を組み、
白い息で立って待っていた。
「シィー~ちゃぁぁあん!」
那須は大喜びで彼女と玄関先で
随分長~いハグをするんだ。
「あぁーホント久し振りぃ~。
シーちゃんは相変わらず、
チッチャイなぁっ、もおっ。」
「那須さんも変わんないです。」
「・・・後5秒で延長料金ね。」
腕時計を見ながら、イラっ。
こんな寒いトコで
俺を独りにするなよっ!
幾らなんでも早すぎるよ?」
"ソウル・ブルー"も公開中で
大当たりしているし、
"13番街・・"の2作目も既に
撮影準備に入っているらしい。
「・・今、もしもそんな事に
なったら大変だからって・・
スタッフにも言われていて。」
単刀直入に、日本に帰る前、
"ボーイフレンドはいるのか"
と、聞かれてスタッフの1人が
彼女に薬をくれたらしい。
「でも、こんなに良くない
薬だとは思わなかった・・。」
500mlのペットボトルを片手に
フー・・と大きな溜息を車の
助手席で吐き出していた。
俺は少しホッとして、彼女を
首ごと抱き寄せ頭に口付ける。
だって、イザと云う時の為に
初めて使ったと云うんだから。
普段、常用している薬はない。
勿論、酒も飲まないから
効きが良すぎるんだろう・・。
大体、処方箋もないのに
持病の有無も訊ねないで
そんなキツイ薬を未成年に
持たせるなんて・・
向こうの業界人の常識を疑う。
薬の飲み合わせが悪くて
死んでいる例もあるってのに。
そんな事故もなくて良かった。
そして・・
シアに俺以外のオトコが
いないって判ったし・・!
「でも、
本当に帰らなくていいの?」
「ええ、
ミネラル・ウォーターのお陰
か、随分ラクになったんです。」
「だけど、物好きだよ?
那須に会いたいなんて。」
「ふふ、また皆で一緒に
朝ごはん食べたいんですよ。」
顔色も随分、良くなってきて
車内のヒーターで火照ってる。
姫のご所望とあらば仕方ない。
初めて此処に来た時みたいに
家の前で彼は
寒そうに両手を組み、
白い息で立って待っていた。
「シィー~ちゃぁぁあん!」
那須は大喜びで彼女と玄関先で
随分長~いハグをするんだ。
「あぁーホント久し振りぃ~。
シーちゃんは相変わらず、
チッチャイなぁっ、もおっ。」
「那須さんも変わんないです。」
「・・・後5秒で延長料金ね。」
腕時計を見ながら、イラっ。
こんな寒いトコで
俺を独りにするなよっ!


