「その位にして、その子
コッチに渡して貰おうか・・!」
「!!?」
彼らがその声にピタリと止まり
私ごと後を振り返った。
「げっ・・、」
「オイオイ、
俺らより怪しいな!」
背の高い、ダボッとした
スノボ・ウェアの男はなぜか
ニット・マスクを被り、
その上からサングラスと云う、
まるでスキー場からそのまま
やって来たかのイデタチだった。
「ひっ」
そしてその後方にあのブッチが
遠めに腕組ながら此方を眺めてる。
恐い形相の黒人男性に彼らは
まだ気が着いていないらしい。
「いいからさっさと放せ。
俺達も急いでるんでね。」
( この声は )
彼らはその言葉で気付き、
やっと私を手放して
面白くなさそうに去って行く。
取り残された私に近づく男が
マスクに手を掛け、
サングラスを取った・・。
照れが微量に含まれる
懐かしい笑顔で
パラっと髪を整えてる。
上から降りてくる大きく
白い手が頭にフワリ、
ぽんぽんと叩く優しい手。
「よく、ご無事で。 姫・・?」
「あ・・!」
"ジュードさん"・・・と、
名前を言う前に立ち竦み、
ポロポロと泣いてしまってた。
「エグッ・・ぅっ、だって・・!
私、まともに・・・ヒクっ、
1人で街まで歩けなくッ・・
グヒッ・・なっちゃって・・皆、
まるでナンカ、敵みたいにッ・・」
「あぁ・・よしよし、
恐かったんだ・・もう大丈夫。」
カーディガンは結び紐が解け、
生膝は血が滲んでいた、こんな
みっともない姿を隠す様に・・
まだ震える私にジャケットを
脱いで着せると
それごと抱きしめてくれていた。
「やっと・・見つけた。」
耳元でそう呟いている声も
コメカミに触れた唇の温度も。
とても暖かい・・
久し振りの彼の匂いを感じながら
恐かったのと、ホッとしたのとで、
子供みたいにワンワン泣いていた。
「ヒク・・ッ、でも・・なんで
あの人と一緒なんですか・・?」
「えっ・・?」
しゃくりながら
へばり付いて見上げた私に
彼はブッチさんの方へと視線を移す。
コッチに渡して貰おうか・・!」
「!!?」
彼らがその声にピタリと止まり
私ごと後を振り返った。
「げっ・・、」
「オイオイ、
俺らより怪しいな!」
背の高い、ダボッとした
スノボ・ウェアの男はなぜか
ニット・マスクを被り、
その上からサングラスと云う、
まるでスキー場からそのまま
やって来たかのイデタチだった。
「ひっ」
そしてその後方にあのブッチが
遠めに腕組ながら此方を眺めてる。
恐い形相の黒人男性に彼らは
まだ気が着いていないらしい。
「いいからさっさと放せ。
俺達も急いでるんでね。」
( この声は )
彼らはその言葉で気付き、
やっと私を手放して
面白くなさそうに去って行く。
取り残された私に近づく男が
マスクに手を掛け、
サングラスを取った・・。
照れが微量に含まれる
懐かしい笑顔で
パラっと髪を整えてる。
上から降りてくる大きく
白い手が頭にフワリ、
ぽんぽんと叩く優しい手。
「よく、ご無事で。 姫・・?」
「あ・・!」
"ジュードさん"・・・と、
名前を言う前に立ち竦み、
ポロポロと泣いてしまってた。
「エグッ・・ぅっ、だって・・!
私、まともに・・・ヒクっ、
1人で街まで歩けなくッ・・
グヒッ・・なっちゃって・・皆、
まるでナンカ、敵みたいにッ・・」
「あぁ・・よしよし、
恐かったんだ・・もう大丈夫。」
カーディガンは結び紐が解け、
生膝は血が滲んでいた、こんな
みっともない姿を隠す様に・・
まだ震える私にジャケットを
脱いで着せると
それごと抱きしめてくれていた。
「やっと・・見つけた。」
耳元でそう呟いている声も
コメカミに触れた唇の温度も。
とても暖かい・・
久し振りの彼の匂いを感じながら
恐かったのと、ホッとしたのとで、
子供みたいにワンワン泣いていた。
「ヒク・・ッ、でも・・なんで
あの人と一緒なんですか・・?」
「えっ・・?」
しゃくりながら
へばり付いて見上げた私に
彼はブッチさんの方へと視線を移す。


