そして一週間後・・
俺はシェジュのただならぬ
様子の電話で呼び出された。

開けっ放しのドア、
彼女のマンションの部屋は
まるで空き巣に入られた後だ。

入っていくとまだ、
彼女自身が部屋を
散らかしている最中だった。


「ああ、ジュード・・!」

「・・・。」


化粧箱に入ってた
メモリースティックが
彼女の膝ま着いてる辺りに
バラバラと落ちている。

全て・・空だと気付いたんだ。


「マネージャーが・・!」


シェジュが俺に渡して見せた
一枚の紙。・・・ヘタな字だ。



『アレをもって警擦にイク』



惜しい・・!

擦じゃなくて察だ。
なんでテヘン着けちゃった?


「警察に・・持って行かれて
ヤバイものがあったの?」

「・・S(薬)と・・
ネタのメモリーよ・・。」


「君もヤバイ事になる。
絶対、実刑は免れない。
"ケイムショ"って解るよね?」

「・・・!!」



顔面蒼白になって、片付けも
せずに衣服などを掻き集め、
荷物をスーツケースに
グチャグチャに詰込み始めた。


「俺が乗ってきた
タクシーを使えばいい。」


ご丁寧に、さよならのキスを
してタクシーに飛び乗ってる。


「成田空港まで急いであげて」


タクシーから手を振る女を
見送ることもせず俺は
自分の車まで歩いていった・・。

・・・二度と戻って来るなよ。