11着目を試着し終えた
あたりから、
露出度も少ないと云うに
鼻血を垂らす店員が出だした。


恐らく
興奮し過ぎた為と・・思われ。


後は靴と下着。



「あの、これって・・。」

「お詫び? 気にしないで。」

「後で
請求が回ってくるとか・・。」

「ない。」



つい
ムキになってリキんじまった。
眉間の皺、伸ばし伸ばして。


で・・中華を食べにまた
足を伸ばしたが、エビチリを
少し食べたぐらいかな?
食が細いらしい。


家に戻ってからゲストルームを
一室、彼女に使わせる事にした。



「大きなお家・・。」

「窮屈なのが嫌いなんだ。」



マンションは
どうしても息が詰まるから。

多少、都内からは離れてるが
俺はここが気に入っている。



「お風呂はいつでも入れる。
もう入ってもいいよ。あっ、」


しまった、
パジャマを買い忘れた。

俺は取り合えず自分の・・



"白いYシャツ・・あったっけ?"


「・・・?」


俺をジッと見上げてる彼女を
見ていると
つい、そんなH臭い事を・・!

この俺に
頬を染める色素は無い筈。

サングラスを指で
キュっと押し上げた。

そうだ、シャツはイヤラシイ。
ここはやっぱり
スウェットだろう。



「裾折っていいからね。」



自室に戻ってからも
妄想は止まらない。

煩悩と戦う男が何を?
今のうちに筋トレだ、筋トレ。


それにしても・・萌エたな。

試着披露する度、明らかに
恥ずかしそうなのが
解ったりして。


「・・・・。」


腕立て伏せの最中にも
妄想しっぱなし。

ブッカブカの白いシャツ・・

アッ↑。


「140、141・・」



腕以外のトコ起てちゃったもんで
いつもより余計にやってる
俺だった。


( ・・何? )



それを終えて風呂に入った後、
適度な疲労感に襲われてさっさと
ベッドに潜り込んでいた。

寝つきはけして
悪い方ではなかったんだが。



「んっ・・・。」